【対談日】2023.08.10

鯛 剛和(公認会計士)

中西 紘基(公認会計士協会準会員)

簡単な自己紹介をお願いします。

鯛: ESネクスト有限責任監査法人のパートナーの鯛です。私の生まれ育ちは兵庫県の淡路島です。大学進学を期に上京し、学生時代に公認会計士の試験勉強を開始し、2008年に合格、間もなく大手監査法人へ就職しマネージャーまで在籍しました。その後は上場会社の取締役CFOとして約4年間在籍し、2022年6月よりESネクストへ入所しました。中西さんとは同じ監査チームに属していますので普段からよくお話していますが、本日は改めてよろしくお願いします。

中西:1年目の中西です。2022年の会計士試験に合格し、2023年1月に新卒でESネクストに入所しました。奈良県出身で、大学時代は関東の大学に通っていました。本日はよろしくお願いします。

鯛: 私も同様ですが、中西さんは大学から上京されたきっかけとしては何かありましたか?

中西:幼少時代から水泳を続けているのですが、高校時代の部活動の先輩から、「大学でも一緒に泳ぎたいね」と言われたことがきっかけです。尊敬していて大好きな先輩だったので、大学でも一緒に水泳を続けたいと思い、先輩と同じ大学に入学しました。

公認会計士を目指したきっかけを教えてください。

中西:大学4年生のタイミングで一般企業への就職活動をしていたのですが、希望の業界に就職出来なかったことがきっかけです。当時はひとの幸せの瞬間に立ち会えるブライダル業界で、ブライダルプランナーになることを目指していました。しかし、私の就職活動時代はちょうど新型コロナウイルスが流行し始めたタイミングで、残念なことにブライダル業界の募集がなくなってしまったのです。
また、感染症拡大の影響を受けて行動制限が世の中に課されたことにより、全力で取り組んでいた部活動の水泳も試合を行うことが難しい状況に陥りました。そのような状況下で大学4年生の時はかなり落胆していましたが、それでもなにかを達成したいと考えるようになり公認会計士を目指すことにしました。

鯛: 公認会計士という資格を知ったきっかけを教えてもらえますか?

中西:一般企業への就職活動が厳しい状況の中、大学に設けられているキャリア相談窓口に「今は厳しい環境だが、いつかブライダル業界に関わる仕事がしたい。」と相談したところ、「公認会計士という資格を取れば、ビジネスのことがわかるようになる。お金の流れがわかる人になればいつか希望の業界にも関われるのではないか。」と言われたことがきっかけです。
そこで初めて公認会計士試験について調べたら、合格率が低く難易度が高いことを知りました。しかし、就職活動においても部活動においても目標を失っていた自分にとっては、新しい目標ができたことが嬉しく感じられました。

鯛さんはどのようなきっかけで公認会計士になろうと思ったのですか?

鯛: 私は中西さんほど立派なきっかけはありませんでした(笑)。一言で言うと祖母の発言ですね。
私の実家は淡路島の商店街にある蒲鉾屋で、また、私には3歳年上の兄がいます。私が中学生くらいの頃、実家で遊んでいる時に、祖母が「将来はお兄ちゃんが社長、あんたは会計士になってうちの経理を見てくれ」と言われました。当時は何と言って返事をしたのかも覚えていませんし、祖母は会計士という職業を今一つ理解していなかったのでしょうが、間違いなく人生において「会計士」という言葉を初めて意識的に耳にしたのではないかと思います。
頭の片隅で、自分はいつか公認会計士になるのかもしれないと考えていたところ、進学した大学の生協で公認会計士試験の予備校のパンフレットを見かけ、自然と手に取って講座に申し込んでいました。やはり当時も最難関資格の1つと言われており、どうせなら目指し甲斐のある資格が良いとも思っていました。

東京の生活で感じたことを教えてください。

中西:電車の路線の多さと本数の多さに衝撃を受けました。路線の数が多く、乗り換えはまだまだ慣れません。また、地元では電車は30分に1本程度ですので、電車が数分ごとに来ることにも衝撃を受けました。

鯛: 電車があるだけまだ都会ですね(笑)。交通機関で言うと、地元淡路島には電車が走っておらず電車移動はほぼ経験がなかったのですが、意外とすぐに慣れました。また、何といっても人や店舗の多さに圧倒され、それこそ毎日縁日のようだなと思っていました。
プライベートにおいては、近場で割と何でも揃うという点では非常に便利ですし、飲食店も充実しているので、地方出身の私でも大変過ごしやすい環境です。
ビジネスにおいては、日本を代表する企業に加え、まさに当法人のクライアントのようなエッジの効いたビジネスを展開されているスタートアップ企業の多くが東京近辺に本社を構えています。そのような企業の代表者含めた関係者の方々と会話する機会は、地方と比べると圧倒的に多いのだろうと思います。また、普段街を歩いていても最新技術に触れることも多く、地方よりもやはり刺激を受けることは多いです。

中西:飲食店の数も多く、行きたいお店がどんどん増えていきます(笑)。ESネクストのメンバーと一緒に色々なお店のランチやディナーに行くのがとても楽しいです。
また、東京には日本全国、世界各国から人が集まっているので、多様な出会いがあると感じています。私自身、上京してからご縁に恵まれ、日々刺激をいただいています。

初めから東京で就職しようと考えていましたか?

鯛: はい、私は大学進学の時点で東京にて就職することを考えていました。その時は漠然と東京で就職した方がキャリアの幅が広がるのではないかと考えていましたが、先ほどお話したように、生活を営んでいく中で、プライベートにしてもビジネスにしても触れる情報量が多く非常に刺激があり楽しめています。そのため、東京で就職したことに全く後悔はありませんし、むしろ私にとっては正解だったと確信しています。

中西:私も初めから東京で就職しようと考えていました。大学時代に親しくしていた人たちが関東に多くいるからです。東京のオフィス街で働いてみたいという気持ちも東京で就職活動を行った理由の一つでした(笑)。
受験生時代は奈良県の実家で過ごしていたため、関西での就職活動は予備校主催の合同説明会にのみ参加し、基本的にオンラインで行っていました。ESネクストの就職活動については、合同説明会以外では、オンラインの法人説明会と対面イベントにそれぞれ一度ずつ参加しました。特に対面イベントではESネクストで働くイメージが改めて明確になったので、参加して本当に良かったと感じています。

ファーストキャリアでESネクスト選んだ理由を教えてください。

中西:合同説明会でESネクストパートナーの植木さんとお話しして、この人と一緒に働きたい!と思ったからです。私の就職活動の軸は「ひと」で、何をしたいかよりも誰と働きたいかを大切にしていました。
論文式試験後初めての就職活動イベントで、植木さんに「髪型良いっすね」と話しかけられたことは良い思い出です(笑)。結局その日は就職活動にあまり関係のない話をして帰りましたが、後から植木さんが事業会社でIPO達成経験があることを知り驚きました。就職活動を始めたばかりの頃は、正直に言うと監査法人のパートナーは堅くて別次元の存在というイメージを持っていました。しかし植木さんはとても親しみやすく、いい意味でのギャップを感じました。ESネクストでの就職活動を通して、ひとのあたたかさを感じたことが決め手です。

鯛: 「ひと」が軸、というのは素晴らしいですね! 実際にESネクストで働いてみてどうですか?

中西:パートナーの方々と直接関わる機会が多くありがたいなと感じています。それこそ鯛さんには、困ったことがあるといつも相談させていただいています。
実際に働く中で特にポジティブに捉えているのは、パートナー含め職員全体の距離が近いことです。ESネクストは原則出社でオフィスにいる人が多いからこそ、職階にとらわれず皆さんとよくお話ししています。

ESネクストに参画した理由を教えてください。

鯛: 冒頭お話した自己紹介と重複する部分もありますが、私は、2018年まで大手監査法人で働き、そこからご縁があり上場会社の取締役CFOに就任し約4年間在籍しました。そして、その後すぐにESネクストに参画しています。このように、監査法人から事業会社へ、事業会社から再び監査法人へと職を変えており、一般的な公認会計士のキャリアパスと比べると珍しいパターンだと思っています。
その上で、私が事業会社からESネクストという監査法人のパートナーにキャリアチェンジした理由は二つあります。
一つ目は、何といってもESネクスト設立当初より掲げるミッションである『企業成長を支えるインフラとして次世代を担う経営者と共に社会のイノベーションをLeadする』に強烈に共感したからです。この共感の背景としては、私自身、事業会社在籍時に知り合った優秀な経営層の方々がIPOを目指されているにも関わらず監査法人がなかなか見つからないと仰っている姿を相当数お見掛けしており、公認会計士という資格を持っている自分からして、非常にもどかしさを感じていました。そんな中、ESネクスト創業者である鈴木理事長より、このようなミッションを掲げてESネクストという監査法人を立ち上げるという話を聞いた際には、「これだ!」と思いましたね。
二つ目は、自分自身の成長のためです。事業会社時代は事業、財務、組織等、様々な戦略を考えていましたが、結局のところ企業経営を行う上で確実に正解というものはないことがわかりました。
その中でも、自分にもっと知識があったら、経験があったら、より良い選択肢をスピーディーに選択することができたのではないか、と反省することも多くありました。この反省を踏まえ、まずは私自身が様々な経営に触れ、また経営活動をされている方々との会話量を増やし、さらに上場制度、会計や内部統制をはじめとする知識を一層ブラッシュアップすることで付加価値を高めたいと思うようになりました。そのような思いで次のキャリアとして選択したのがIPO特化型監査法人であるESネクストであり、私にとってはベストな選択肢だと考えています。

中西:鯛さんからは事業会社視点でのご指導をいただくこともあり、その度に視野の広がりを感じます。ESネクストではIPOアドバイザー、コンサルティングファーム、上場会社実務、スタートアップCFO、金融機関実務など様々な経験をされたパートナーの方々と一緒に働くことが出来るので、監査にとどまらない幅広い知見を学ぶことができていると強く実感しています。

最後に、今後の目標や展望を教えてください。

中西:現時点の目標は一人前の公認会計士となることですが、大学時代からの夢であるブライダル業界に関わることは今後の人生でいつか実現させたいです。そのためにも、まずはESネクストで事業や経営について幅広い学びを深めつつ目の前の監査をしっかりとこなし、日々研鑽に励みます。

鯛: 対外的には、先ほどお話ししたミッション達成のため、監査という側面からクライアントに全力で価値提供をしていきます。対内的には、法人全体の風通しが良く、職員の皆さんが過ごしやすい、そして成長を感じられる組織作りを推進していきます。そのような取組みをもって、ESネクストという法人をもっと大きく成長させていきます。
また、個人の目標と言いますか絶対に忘れないようにしているのは、事業会社経験で養われた感覚です。経営は実に様々なステークホルダーが関与しており、考えることも十人十色です。この背景を理解することが「経営」を理解することの一歩であり、ひいては監査戦略にも繋がると確信しています。この事業会社経験の感覚を忘れず、引き続き監査に取り組んでいきたいと思います。

鯛さん、中西さん、ありがとうございました!

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